ベッキー・リンチ&青色軍RAW侵略!『サバイバー・シリーズ』直前全員集合

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 米国ではベテランズ・デイ(退役軍人軍人の日)ということで、パールハーバーまで出てくるオープニングである。会場の名前変わってカンザス・シティはスプリント・センターなのかという感慨はあるが、音楽ニュースばかり見ている者には、フランスのヒット曲がナガサキ原爆を茶化したとかで、日本のA&Rが歌詞を変えさせたとか、韓国のアイドルグループが日本のTV番組出演取りやめなどが目につく昨今だ。サウジアラビアの国家プロパガンダがどうのを散々活字にしたばかりなのに、USAプロパガンダ全開のRAWなのであった。カンザスに帰るんだから、まぁいいか・・・。Over the Rainbow, Rainbow, Rainbow…

 長すぎる3時間目は飽きられ、チャンネルを変えられるため真ん中あたりの時間帯に目玉を仕込むRAWの番組構成だが、今宵はカンザスにSmackDown軍も合流して、”The MAN”ベッキー・リンチ&青色軍がRAWの会場に侵攻するトリに。現在のぶっちぎりの主役ベッキーは、なにかにぶつかったのか顔面をhardwayで切ってしまいお茶の間向け番組ながらアクシデントで流血が画面に流れてしまったが、かえってド迫力でインパクトを残したかも。もちろんアイリッシュの姉御は、そんなことはお構いなしにバチバチと暴れ、ロンダ・ラウジーとにらみ合った。
 なお、その長いRAWが3時間目(日本時間だと夏時間が終わって午後1時)が過ぎても、視聴率をかさ上げするためにover runというテクニックで5分とか引き延ばしていたんだが、数字の低下傾向は止まらないのでギブアップ。ピッタリと終わっている。

◆チームRAWは不和露見!ストローマン&ロンダがオーソリティと対峙

 ストローマンが大暴れした。オープニングのバトルロイヤル戦で突如ブラウン・ストローマンが現れると、リングに上がってBチームら5人を吹き飛ばし、残りのスーパースター達をショルダータックルで沈めて1人でリングを制圧した。「俺はバロン・コービンを潰すまでこのリングから離れないぞ」とPPV『クラウン・ジュエル』で襲撃されたコービンGMを待ち伏せるストローマンだったが、そこへRAWコミッショナーのステファニー・マクマホンが登場。ステファニーが「サバイバー・シリーズでチームRAWを勝たせてくれたら、希望を叶えてあげるわ」とストローマンをなだめると、ストローマンは「欲しいのはレスナーとのユニバーサル王座戦だ。その前にコービンもな」とリベンジを希望。

 これにステファニーはサバイバー・シリーズが終わるまでコービンGMに手を出さないことを条件に了承した。すると今度はロンダ・ラウジーが突如現れて因縁のステファニーを睨み付けると、コービンGMも登場して「その気持ちはW杯を盗んだシェーンに向けよう」とロンダに気安く触れてなだめた。この行為にロンダはコービンを腰投げで投げ飛ばすと、ストローマンもコービンGMを睨みつけて「ステファニーに守られて楽しんでおけよ。サバイバー・シリーズが終わったら、いくからな」と襲撃を予告した。RAW女子王者ロンダとSmackDown女子王座ベッキー・リンチの王者対決、ストローマンが出場する5対5エリミネーション戦が行なわれるPPV『サバイバー・シリーズ』は日本時間11月19日にWWEネットワーク(日本語実況版有り)で生配信される。

◆「シールドにいることで弱くなった」アンブローズが“シールドの象徴”を焼き捨て

 PPV『サバイバー・シリーズ』でUS王者の中邑真輔と対戦するIC王者セス・ロリンズがリングでインタビューに答えた。中邑戦に関して質問されたロリンズは「真輔と俺は今まで世界のどこでもやったことがない初めての対戦だ。でも中邑のことを今は考えられないんだ」と正直な気持ちを伝えると、「ディーンがなぜあんなことをしたのか知りたい。でも意気地なしだからコメントしないんだ」と裏切ったかつての仲間ディーン・アンブローズについて言及した。
 すると突如会場ビジョンにアンブローズが現れ、「答えが見つからないみたいだな。俺はシールドにいることで弱くなった。生まれ変わるんだ!」と裏切りの理由を明らかにすると、シールドの象徴だったベストに油を付けて「燃やしてやる(Burn it down)」と炎が燃え上がるドラム缶に投げ捨てた。

◆「チャンピオンの中のチャンピオンになる」レスナーが王者対決に勝利宣言

 WWE王者AJスタイルズとの王者対決が決定しているユニバーサル王者ブロック・レスナーが現れると、RAWのリングがスープレックスシティと化した。レスナーと共に現れたマネージャーのポール・ヘイマンは「おめでとうストローマン!F5を5回も受けれるなんてほとんど無敵だったね。王座再挑戦の道筋も見つけたようだし」とライバルのストローマンに余裕を見せると、さらにAJスタイルズに対しては「AJスタイルズほどスープレックスで投げ飛ばしたい相手はいない。スープレックスシティとF5でレスナーがチャンピオンの中のチャンピオンになる」と勝利宣言をした。

 するとそこにジンダー・マハルとシン・ブラザーズが「レスナーに瞑想を教えて援助したい」とリングに登場すると、不敵に笑ったレスナーはシャンティと唱えるマハルをクローズラインで蹴散らすと、シン・ブラザーズにもスープレックスの連打。最後は場外にいたマハルをF5沈めて会場を後にした。王者にまで上り詰めたジンダー・マハルだが、今は昔のjobberランクに逆戻りなのだろうか。

◆ベッキー率いる女子SmackDown軍がRAWを占拠

 エンディングでアレクサ・ブリスがPPV『サバイバー・シリーズ』の女子5対5エリミネーション戦の5人目のメンバーは、負けたベイリーやサーシャ・バンクスではないとしてルビー・ライオットを発表すると、突如バックステージのロッカールームで事件が起きた。なんとSmackDown女子王者のベッキー・リンチがロンダ・ラウジーにディスアーマーを決めて襲撃。さらにアレクサ、ナイア・ジャックスら7人がいるリングにベッキーが1人で登場して挑発すると、背後からアスカ、シャーロット、ナオミら女子SD Live軍が強襲。

 不意打ちを食らったRAW女子メンバーが劣勢になるとロンダも援助に現れるが、左腕を負傷したロンダは流血しながら闘うベッキーのパイプ椅子攻撃に撃沈。女子SD軍がRAW女子メンバーを一掃してリングを占拠すると、チームが一枚岩であることを見せ付けた。怪物どうしの男子王者対決はどうcreativeに『ロイヤルランブル』まで引っ張るのかのみが大人のファンの関心事だが、あの大味な試合構成は日本のファンには受けないかも。主役はどう考えてもTHE MANベッキー・リンチなのだ。
 なお、ロンドンのトラファルガー広場には、ベッキーの電光掲示板が流れているし、WWEネットワークは、2016年の『サバイバーシリーズ』女子ランブル戦を再プッシュしている。なるほど、女子革命エボリューションの原型は、2年前に完成していたのだ。ベッキーが最初にベルトを巻いた時期である。

■ WWE RAW
日時:2018年11月12日(現地時間)
会場:アメリカ・ミズリー州カンザス・シティ スプリント・センター

<チームRAWのメンバー決定戦>
-サシャ・バンクス
 ノーコンテスト
-ベイリー

<チームRAWメンバー決定戦>
○ボビー・ラシュリー
 ピンフォール
●アライアス

<タッグチームキャプテン決定バトルロイヤル>
勝者チーム:ルード&ゲイブル
Bチーム、ルチャ・ハウス・パーティ、アセンション、スレーター&ライノ、リバイバル

<シングルマッチ>
○フィン・ベイラー
 ピンフォール
●ドルフ・ジグラー

<シングルマッチ>
○タミーナ
 ピンフォール
●エンバー・ムーン

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