[週刊ファイト9月13日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼記者座談会
真のプロレス復興まで道のり険し?
・「プロレスが復興した」と見るのは早計
・新生・新日本プロレスの人気は歴代第5位
・力道山、馬場、猪木の3人は時代に恵まれていた
・真のプロレス復興への足掛かりになればいい
プロレス黄金時代を築いた馬場と猪木のBI砲
今年の1・4東京ドーム、大阪城ホール大会、武道館3連戦などを見ても分かるように勢いが止まらない新日本プロレス。前売りチケットの売れ行きも昨年よりスピードアップしている。しかし、それだけで「プロレスが復興した」と見るのは早計。過去の黄金期と比べて劣っている部分もある。本誌評論家の結論は、やはり「テレビを何とかしろ!」である。
(*編注 A=『マット界舞台裏』特約記者、B=スポーツ紙記者 C=フリーのべテラン記者)
A 今号のテーマは「プロレスは本当に復興したか!?」。あくまでも参考ですが、今のプロレスファンは復興したと見ています。
B これは人それぞれの見方ではなく、いつの時代と比較するかによって答は違ってきます。旧・新日プロ末期(03~05年)からユークス体制時代にかけての暗黒時代と比べたら復興したと言えるでしょう。
C 私はこのように考えています。65年の日本プロレス史の中で黄金期は5回。最初は力道山時代の58年~63年で2回目はBI(馬場&猪木)砲が活躍した67~71年。で、3回目のブームはタイガーマスク人気が沸騰した81~83年で4回目はドームツアーや両国7連戦も行われた93~98年。それから昨今の新日ブーム。言うまでもなく、新生・新日本プロレスの人気は歴代第5位ですよ。従って復興したとは言い難い。
A なるほど。しかし、売り上げは90年代に匹敵するし、81~82年の約2倍。日本プロレス史の中で第3位の黄金期という見方もできるのでは?
プロレスブームを巻き起こした初代タイガーマスク