ヒョードル弟がドロー!モスクワ開催WFCA 50

(C)AKHMAT FIGHT SHOW

 8月18日(現地時間)にロシア・モスクワで『WFCA 50』が開催された。
 このアフマット・ファイト・ショーはロシア・東欧で開催するキックとMMAの混合イベントで過去にはあのバダ・ハリやザビット・サメドフ、カタリン・モロサヌなど大物キックボクサーが参戦している上に、MMAレジェンドであるギルバート・アイブル、リコ・ロドリゲス、トラビス・フルトンなども参戦していた。そして、現在はアフマット・ファイト・ショーから、更に世界的なMMA団体とする為、WFCA(ワールド・ファイティング・チャンピオンシップ・アフマット)に大会名を変更して更に力を増している。
 今大会は、モスクワで行われたビッグマッチで、メインはヒョードル弟ことエメリヤエンコ・アレキサンダーが、トニー・ジョンソンJr.を迎え撃った。ジョンソンJr.は元ベラトール戦士で、元UFC王者のティム・シルビアやアレキサンダー・ヴォルコフ、ディリック・ルイスといった現在UFCヘビー級トップ選手達にも勝利した実績を持つ強豪だ。試合はシャープなスタンド打撃でジョンソンJr.を追い詰めるアレキサンダー。ジョンソンJr.は防戦一方でパンチを浴びて腰砕けダウン。しかし、スタンドで戦えば不利なジョンソンJr.はラウンド終盤になんとかテイクダウンに成功する。その後のラウンドもジョンソンJr.がなんとかテイクダウンしてグランドで上から殴る展開が増え、スタンドではアレキサンダー、グランドではジョンソンJr.という展開のまま勝負は判定にもつれ込んだ。結果、判定はなんとドローとなり、引き分けという形となった。
 また二階級の王座戦も組まれ、ヘビー級王座戦は、王者ゼリムハン・ウミエフがエウゲニー・ゴンチャロフの挑戦を受けた。ウミエフは、ジェロニモ・ドス・サントスやヴァージル・ズィッカーという(ロシアから見て)海外からの刺客を返り討ちにしており、今回は同じロシアからの挑戦者を迎え撃つ形となった。ヘビー級らしい激しい殴り合い、打たれても引かずに前に出る両者の激しいファイトとなったが、ゴンチャロフが前に踏み込んでブンまわし右フックがウミエフの顎に命中。ダウンしたウミエフはなんとか立ち上がろうとするが、ゴンチャロフが追撃にパンチ連発でウミエフを再びダウンさせる。そして上から強烈なパウンドを叩き込むゴンチャロフをレフェリーが制して、ゴンチャロフがTKO勝利で見事に新王者に輝いた。
 フライ級王座決定戦は、イムラン・ブクエフとアザム・ガホロフで争われ、寝技のブルエフと、打撃のガホロフという展開で、試合は判定までもつれ込む。共に力を出しつくした激闘を制したのはガホロフで判定で勝利を告げられると飛びあがって喜び、見事に新王者に輝いた。

■ WFCA 50
日時:2018年8月18日(現地時間)
会場:ロシア・モスクワ

<ヘビー級>
△エメリヤエンコ・アレキサンダー(ロシア)
 ドロー
△トニー・ジョンソンJr.(米国)

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○エウゲニー・ゴンチャロフ(ロシア/挑戦者)
 1R TKO
●ゼリムハン・ウミエフ(ロシア/王者)

<フライ級王座決定戦>
○アザム・ガホロフ(タジキスタン共和国)
 判定
●イムラン・ブクエフ(ロシア)