コカイン陽性反応以来、なにかとお騒がせしているUFC王者ジョン・ジョーンズ追突事故を起こした。追突されたほうは妊婦だったが、腕が折れたもののお腹の子に問題はなく、ここまでなら軽罪に過ぎない。しかし、ジョン・ジョーンズはいったん逃げてしまった。しかも、いったん戻って、札束だけ抱えてまた逃げたとか、車からマリファナが発見と、あとが大変よろしくない。何らかのやましいことがあったからと考えるのが普通だからだ。
　期せずして、事件は人気犯罪ドラマ『ブレイキング・バッド』の舞台でもあるニューメキシコ州アルバカーキーで起こった。最新ハリウッド版『ゴジラ』でも日本在住の科学者を演じていたブライアン・クランストンが、このドラマでは高校のしがない科学教師だったのが、合成麻薬メス（メタンフェタミン）の製造にかかわるようになり、あらゆる事件が周辺で勃発していくお話だ。
　プライムタイム・エミー賞において、主演のクランストンがベスト男優賞を4度連続獲得。作品賞も2度と、米国TVドラマ史上の最高傑作と絶賛されている。今回の事件は、UFC王者の転落人生が『ブレイキング・バッド』を強く連想させてしまう。日本でもCS放送されたが広く知られたものではないだけに、今回のジョン・ジョーンズ事件の現地の受け止められ方ニュアンスを伝える必要があろう。
　ジョーンズは自らTVドラマで有名になった「アルバカーキー・ポリス」に出頭、すでに5000ドル払って保釈もされている。しかし、5月23日の『UFC187』メインイベント、アンソニー・ジョンソン戦がどうなるかは予断を許さない。

Jon Jones Released From Jail and Running From Reporters(現地ニュース報道）

UFCに究極の悪夢！最強王者ジョン・ジョーンズにコカイン使用発覚

※日本時間29日昼12時過ぎ追記
5・23『UFC187』アンソニー・ジョンソンvs.ダニエル・コーミエ王者決定戦～JJ王座剥奪処分

　ダナ・ホワイトら首脳陣がアルバカーキー入り、JJと面談して対応策を検討していたUFCだが、王座剥奪処分、5・23『UFC187』のメインがアンソニー・ジョンソンvs.ダニエル・コーミエによる王者決定戦となることを発表した。葯4年に及び王座を守ってきた最強王者ジョーンズだが、試合では負けないままの出直しとなろう。

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