
格闘技界最大の問題児として、その地位を確立している超人イリエマンが、またもや大問題を起こした。超満員の観客で賑あうRIZIN54の会場前でストロングスタイルプロレス代表の平井丈雅氏に、日本刀を突き付ける大立ち回りを演じたのである。
ことの発端は、今年6月26日の世界格闘技の日に行われた猪木vsアリの再現試合に遡る。プロレス格闘技側が、ボクサー相手に誰も勝利したことがなかった最難関ルールで勝利したイリエマンは、「RIZINの前身であるPRIDEができたのも、当時キングダム所属だった高田延彦先輩がヒクソン・グレーシーと戦ったから。来年2027年10月11日にRIZINでヒクソンとの30年ぶりの敵討ちを実現させて欲しい。」と、所属するキングダムエルガイツと自身が正統な後継者であることをマイクで訴えかけていた。今回もその訴えに絡んだ行動と思われる。

トヨタアリーナ東京前で、フンドシ姿のお供を引き連れ、颯爽と歩みを進めるイリエマン。
入場を待ちわびるRIZINの会場前では、多くの人々から「イリエマンだ!」「タイヤファイトの人だ。」と驚きの声が飛び、YouTubeの人気リアリティ番組、リアルバリューや令和の虎に出演したことにより、イリエマンはかなりの知名度を得たことが伺える。
そして大勢の観客前で、この日関係者として来場していた平井代表を見つけたイリエマン。

大声で平井代表を呼びつけると、自身が殿と呼んでいるRIZIN榊原信行CEOに向けての直訴状を突きつけ、渡して欲しいと懇願したのだ。
とんでもない貰い事故に巻き込まれてしまったと困惑気味の平井代表だったが、そこでイリエマンは日本刀(模造刀)を平井代表の首元に突きつけて駄目押し。渋々直訴状を受け取らされてしまった。

その直訴状の内容を確認すると、イリエマンは入団した旧キングダムがなくなり、30年近くインディーズ団体を率いてやってきたことで、系譜である伝説の団体UWFの敵討ちがしたいとの熱い思いが伝わる内容だ。
引退に向けて能動的に動き回るイリエマンだが、さて今回の行動は吉と出るのか?そして、RIZINという大きな山は動くことになるのか。
その動向からは、最後まで目が離せない。

榊原 信行 殿
突然、このような手紙を送る御無礼をお許しください。私は、インディーズ格闘技団体キングダムエルガイツの代表を務める超人イリエマンこと、入江秀忠と申します。榊原様とは一度だけ、RIZIN様の主宰するパーティーで名刺交換させて頂いたことがありますが、私自身がRIZINの興業に出場したことは一度もなく、今回の申し出は確かに針を通す程に難しいご提案だと思います。
その提案というのは、400戦無敗のヒクソン・グレーシーと、私超人イリエマンの対戦を実現させて欲しいというお願いでございます。キングダムエルガイツも、私個人にしてもインディーズ禍中で、なんとか生きながらえてきました。RIZINにとっては、とうてい価値を見いだせない団体と選手だと思います。しかしながら、PRIDE1で当時世界最強と謳われたヒクソン・グレーシーと戦った高田延彦先輩が所属していたプロフェッショナルレスリングキングダムの、伝説のUWF直系団体の確かな系譜であり、私が正統な後継者なのは史実的に間違いございません。

1997年10月11日。
日本格闘技界は高田延彦の敗戦により、センセーショナルなこの日を迎えました。プロレスが死んだと言われた日に、私が入団しました旧キングダムもその生命線を絶たれ、1998年3月20日の横浜文化体育館大会「EXTENSION」を最後に崩壊しました。それから本当に長くの間、先輩である高田延彦さんや、安生洋二さん、そして親であるUWFの仇討ちだけを胸にしまい込み生き永らえて参りました。
私は、あの日から30年後の2027年10月11日のその日に、相手側の土俵であるブラジリアン柔術のルールでヒクソン・グレーシーと戦う覚悟があります。既にその為に私はブラジリアン柔術の黒帯も取得しております。これを57歳の老兵の戯言と思われているのは十分すぎるほど理解しています。
しかし、既に失うものは、全く何一つありません。何卒、お話し合いの時間を頂ければと思います。私に、最後の死に場所を下さい。
お返事お待ちしております。
令和8年8月11日 RIZIN54 会場にて
キングダムエルガイツ 代表 入江秀忠
(リングネーム 超人イリエマン)