スコット・コーカー新体制スタート7・25『ベラトール 122』結果+ベラトール契約メルヴィン・マヌーフTKO負け

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　2014年7月25日、カリフォルニア州テメキュラでスコット・コーカー新体制最初の大会となる『ベラトール 122』が開催された。もっとも、コーカーは方針として王座挑戦者決定トーナメントの廃止を口にしているが、現在、続いているトーナメントを途中でいきなり止める訳にもいかず、ウェルター級、ミドル級の決勝、ライトヘビー級の準決勝が行われた。ウェルター級はアンドレイ・コレシュコフが、ミドル級はブランドン・ホーシーがそれぞれ、優勝し、王座挑戦権を獲得している。

　コーカーの色がはっきり出るのは、2014年9月5日に開催される『ベラトール123』からだろう。メインはフェザー級王座戦パット・カーラン対パトリシオ“ピットブル”フレイレだが、この大会では満を持して現TNA世界ヘビー級王者、元ECW世界ヘビー級王者であるボビー・ラシュリーが遂にベラトールにデビューする。現在、ベラトールと兄弟番組と言える同じスパイクTVで放送中のTNA『インパクト・レスリング』で王者として君臨しているラシュリー。こうしたプロレスラーを特別待遇で出す事に、前任者のビヨン・レブニーは難色を示していたが、コーカー体制になった事ですぐにカードが決定した。しかも、ジョシュ・バーンズというベラトールで4戦全敗という相手をラシュリーに用意した。もっともラシュリーもバーンズと同じく、ローカル団体では勝利を重ね、メジャーに上がると勝てないいう戦績なので、競技として見ても同格の相手で競技的に正しいと言える。更に、同大会に参戦するキング・モーは、現在、TNAに再び参戦、悪の女社長ディクシー・カーター率いるヒール・ユニット「チーム・ディクシー」のメンバーとして再登場している。スパイクTVの強い要請もあり、過去にティト・オーティス、ランペイジ・ジャクソン、キング・モーがTNAでプロレスデビューしていたが、競技志向の強いレブニーに代わってプロレスとのクロスオーバーに理解のあるコーカー体制になって事によって、更にこの動きは活性化しそうだ。

　更にコーカーは、新たにメルヴィン・マヌーフ、ポール・デイリーとの契約も発表。マヌーフは桜庭和志や川村亮をKOして日本でも有名、デイリーはUFC、ストライクフォースと渡り歩きベラトールとも契約していたが、過去の犯罪歴（酒場での喧嘩で逮捕されている）でアメリカに入国出来ず、そのままリリースされている。どちらも、それなりに実力はあるもののムラも多く、派手でキャラ先行型であるのは否めない。知名度がないが実力者を好んで集めたレブニーとは対極の方針と言えるだろう。

　しかし、早速、その方針に不安要素が出てきた。それはマヌーフがベラトールと並行してキックボクシングも続ける（※デイリーも同じ方針）事になっており、2014年7月25日にスペインで開催された『International Fighting Championship』に参戦。メインで地元スペインのシーザー・コルドバと対戦した。1Rにコルドバのパンチラッシュから膝蹴りでマヌーフは滅多打ちにされ、うつぶせにダウン。なんとか立ちあがったものの、再び首相撲から膝蹴り連打でスタンディングダウンを奪われ、マヌーフはTKO負けとなってしまったのだ。試合続行を訴えるマヌーフだったが、1RでTKO負けという悪夢を味わった。今後、マヌーフは、あの2014年10月16日にドバイで開催される『Global FC Heavy Weight World Championship』（あのバダ・ハリも参戦予定）で同じくMMAでも活躍するマムード・ハッサンとヘビー級トーナメント一回戦で対戦する予定だ。

ベラトールオフィシャルホームページ
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International Fighting Championshipオフィシャルホームページ

■　ベラトール 122
日時：2014年7月25日
場所：アメリカ・カリフォルニア州テメキュラ

＜ウェルター級トーナメント決勝＞
○アンドレイ・コレシュコフ
　判定　3-0
●アダム・マクドノー

＜ミドル級トーナメント決勝＞
○ブランドン・ホーシー
　1R 2分9秒　腕十字
●ブレット・クーパー

＜ウェルター級＞
○カロ・パリジャン　
　1R 2分6秒　TKO
●フィル・バローニ

＜ライトヘビー級トーナメント準決勝＞
○リアム・マクゲリー
　1R 2分10秒　TKO
●エギディウス・ヴァラビチュス

＜ライトヘビー級トーナメント準決勝＞
○ケリー・アヌンソン
　1R 1分40秒　TKO
●フィリップ・リンズ

■　International Fighting Championship
日時：2014年7月25日
場所：スペイン・バダロナ

＜メインイベント　キックルール＞
○シーザー・コルドバ
　1R 2分59秒 TKO
●メルヴィン・マヌーフ

電子書籍拡大版は、谷川貞治氏の考察と合わせてマット界舞台裏8月7日号TNA崩壊WWE改GongJスヌーカJドーリング大仁田Z1芝Reina長瀬館長に掲載されました。