これは真夏の夜の夢なのか!? なんとBattle Aidが新木場1stリングを掛け値なしの超満員札止めにしてみせた。なにしろ、立ち見席のチケットまで完全になくなったのだから、大げさな水増し発表をする必要がない。カードがバラエティに富んでいたこともあり、鼻の効くファンが面白そうだと吸い寄せられたことも間違いなければ、今宵の主役は、デビュー3周年とのお題目がついた雷電だ。その雷電の家族や仲間たちがチケットを売り切った営業のたまものでもある。そしてそのチケットが、買わされただけのものに終わったら次回が来てもらえないが、やたら蒸し暑かった7月12日、第1試合からお客さんは出来上がってずっと湧きっぱなしに。また休憩時間にはラスカルの生LIVEがあり飽きさせることもなく、ずっと興奮状態が持続。まぎれもなく全員のお客さんが満足していた帰路の様子であった。
■ BATTLE AIDプロレスリング 雷電デビュー3周年記念興行
日時:7月12日(土)18:00開場 18:30試合開始
会場:新木場1stRING
【試合結果】
お客さんを満足させることにかけては、大仁田厚は鉄板だ。今回は普段タッグを組む矢口壹琅とチームが分かれる対決に。主役の雷電はパイプ椅子攻撃で脳天を、椅子のシート部分が吹っ飛ぶまで2度も叩かれ、最後はサンダーファイアーボムだが、椅子で埋まったリング中央で1度目はキックアウト、二度目を敢行するも、これもブラックタイガーの援護もあり屈しなかったのは凄い。さすがに三度目を喰らいカウント3を聞いたが、その健闘にはあちこちから「ライデン! ライデン!」の声援が飛ぶなど大健闘。文字通りの邪道体感を果たした。
大仁田劇場では「プロレスは一歩間違えれば死ぬんだゾ~」とのエールがデビュー3周年のマスクマンに贈られているが、これで晴れて雷電が邪道軍の正式メンバーとして認められたことを、超満員のお客さんも納得したようだった。
謎の仕掛け人・高岡敏雄社長の大勝負は、大成功のエンディングに。ラストは雷電が全レスラーに胴上げまでされている。
<メインイベント 雷電デビュー3周年記念落雷地獄!ストリートファイト6人タッグ・トルネード・デスマッチ時間無制限1本勝負>
○大仁田厚、保坂秀樹、ジ・ウインガー
13分48秒 サンダーファイヤーパワーボム
矢口壹琅、ブラックタイガー、●雷電
セミファイナルでは、ぎっしり立見が並ぶ札止めのお客さんがあの入場曲を聴いただけで出来上がっていたため、こういう場合、もう花道からダンプ松本が乗せられて元気百倍だ。序盤段階でフォークで戸井克成を大流血に追い込み、場外乱闘でも大暴れ。また、たくみに戸井と藪下に同士討ちを誘い分断に成功。しかし最後はBattle Aid代表が逆襲、フットスタンプからラ・マヒストラルを極めて勝利をモノにした。
花束貰った入場なのにバトルエイド代表・戸井克成の悲惨な運命は・・・大流血
薮下めぐみはダンプ松本にやられ、戸井克成の同士討ちを受けさらに悲惨
<セミファイナル 中国遠征隊再激突!男女混合ダッグマッチ60分1本勝負>
○戸井克成、薮下めぐみ
7分45秒 フットスタンプ⇒ラ・マヒストラル
ダンプ松本、●KENJI
メインを強奪すると、第4試合の扱いに納得のいかなかったキムドク、スタンガン高村組だが、入場にタイガー・ジェット・シンの曲がかかり、スタンガンがあっちにこっちにと客席を恐怖のどん底に落とし入れると、そこはもう昭和プロレスの空間だ。
意外だったのは、一通りの紹介が終わると、キムドクが亡くなった(?)ボビー・ヒーナンへの追悼を述べ、皆に黙祷を呼びかけたことか。この時ばかりは皆が従っていた。
試合は、ベテランの百田とキムドクから。「でっけいなぁ!」と百田がドクを見上げると、ドクは「チビ!」と禁句を発したから大変だ。試合はプロレスの教科書のような百田がお客さんのヒートを買って盛り上げた。
バトルエイド初参戦の百田光雄、当たり前のことながらいかにプロレスが上手いかのお手本だ!
スタンガン高村の場外乱闘がド派手なのは毎度のことだが、維新力もやり返した!
最後は維新力にスタンガン高村が取られたため、ドクが高村を叱りつけるオマケもあったが、ドクと高村の狂虎コンビはまた見たい。
再度マイクを取ったドクは、なんと新団体の旗揚げを発表している。
<第4試合 昭和プロレス降臨!スペシャルタッグマッチ60分1本勝負>
キムドク、●スタンガン高村
9分23秒 横入りエビ固め
百田光雄、○維新力
大阪からやって来たHARU。サザンクロスが別れて対決、男女の攻防とは思えないバチバチの良い動きでお客さんを沸かす。
世界プロレス協会の石橋葵は、HARU。の髪の毛を丸めて投げ捨てるなどヤンキーぶりを発揮。最後は木更津KIDがセクハラで石橋の乳を揉んでしまったため、怒った石橋が急所を蹴りあげ痴漢を丸め込んだ。
<第3試合 美女と野獣+大阪より進軍!男女混合タッグマッチ30分1本勝負>
○石橋葵、サザンクロス
12分40秒 急所蹴りからの丸め込み
HARU。、●木更津KID
メンフィスのUSWAなどで何度もベルトを巻いているトニー・マイヤーズが、ひょんなことから現在日本に滞在中。本日、初めて会ったばかりの渡辺宏志は雷電の教官でもあり、ストロングスタイルを体現できる本格派。トニーのムーンサルトを自爆させると、ロープ二段目からでも巨体のトニーだけにダメージ大に追い込んだが、トップロープからのニードロップに失敗、それが契機となってチョークスラムで長身のトニーに高いところに持上げられてしまい無念を呑んだ。
<第2試合 北米インディー神東京進軍!シングルマッチ>
●渡辺宏志
11分17秒 チョークスラム
○トニー・マイヤーズ
中川達彦の応援団が目立つ存在のみならず、入場からしてたけむら光一ら空手軍団を引き連れて、演武のデモンストレーション付きなのだから、第1試合から本大会は凝っている。同じく山本SANも、女性2名を従えてリングインだから、豪華な大会という印象をお客さんに与ええた功績は大きい。
試合は、山本SANが寝技に持ち込むと、中川達彦の応援団から「立って戦え!」とのヤジも飛んだが、バチバチもあれば総合格闘技ならではの場面もあり、手に汗握る異種格闘技戦に。最後は山本SANの変形腕固めが極まった。
<第1試合 総合ロック野郎vs空手-異種格闘技戦 15分1本勝負>
○山本SAN
9分33秒 変形腕固め
●中川達彦
大会の全容と詳細はマット界舞台裏7月24日号全日W1ノアZ1広島BattleAid小笠原和彦RiseBladeプロ空手達人に掲載されました。
【Battle Aidプロレスリング】
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