シャーク土屋引退に長与らOG集結!黒虎軍勝利!山近オーナーFMW最後の後楽園大会

161124FMW_7885
 24日、現体制における超戦闘プロレスFMW最後の後楽園ホール大会が開催され、FMWの“至宝”世界ストリートファイト8人タッグ王座が黒虎軍に流出する波乱で幕を閉じた。
 同大会のメーンイベントで、大仁田厚&保坂秀樹&雷神矢口&Hi69の大仁田軍が、初代タイガーマスクの“刺客”である3代目タイガーマスク・ティグレ・エン・マスカラード&グレート・タイガー&5代目ブラック・タイガー&ブラック・タイガーⅦのタイガー軍と、FMW認定世界ストリートファイト8人タッグ王座を懸け激突。空位となっていた同王座は本来、“6人タッグ選手権”だったが、タイガー軍の無法要求により、8人タッグ選手権に変更させられた。
 実は大仁田はZERO1の11・22大津大会で、左かかとをはく離骨折しており、ケガをおしての強行出場だった。それでも、大仁田はBタイガーⅦを、机上パイルドライバー、サンダーファイアーパワーボム連発で追い込むも、噴射した毒霧が矢口に誤爆し、流れが一変。グレートがHi69を捕獲し、ダイビング・ヘッドバットを見舞い3カウントを奪取。8人タッグ王座はタイガー軍の手に渡ってしまった。
 タイガー軍を代表して、グレートは「大仁田! ふざけんじゃねぇ! 寝言は寝て言え! いつでもどこでも防衛戦やってやるから」としてやったり。
 今回、初代タイガーから派遣されたのは、いわゆるリアルジャパン・プロレスのヒール部隊といってもいい。大仁田軍の矢口が、同団体の12・7後楽園大会で、初代タイガーとタッグ対決することが電撃決定し、今後、大仁田軍とタイガー軍本隊との全面戦争が勃発する雲行きとなってきた。遺恨深まった大仁田軍と黒虎軍の抗争も、このまま終わるはずはなく、新章を迎えるFMWマットが風雲急を告げてきた。
161124FMW_8191
 控え室に戻った大仁田は、今後のFMWに触れ、「今後、大仁田興行として後楽園でやることはあるかもしれないけど、FMWは原点に返って、新木場(1st RING)からやっていった方がいいと思う。200人、300人のファンをガッチリつかんで。オレがマッチメークやって、若手を登用して、新しいFMWを作ってやろうかなと思ってる。オレがいなくなった後に、自力をつけて、本当のファンをつけて、後楽園に戻ってくるべき。高橋(英樹)新体制で基礎を作っていった方がいいと思います」と言及。
 今大会を区切りに、昨年3月に創設時のFMWプロモーション(高橋英樹代表)による運営に戻るFMWは、12・23高松大会より新たなスタートを切る。
 また、全日本プロレス11・27両国国技館で、同期生の渕正信と組み、青木篤志と佐藤光留が保持するアジアタッグ王座に挑む大仁田は「電流爆破バット(の使用)は引き下がらない。オレと渕さんで、第100代目のアジアのベルトを巻かせてもらう。全日本のファンの皆さま、お邪魔します、両国ではちゃんと痛み止めの薬を飲んで出ます。全日本のリングに上がれるのは感無量です」と、必勝を誓っていた。

悪の限りを尽くしたシャーク土屋がブーイングを浴び引退
161124FMW_7858161124FMW_7867161124FMW_7906
 旧FMW1期生で、ヒールユニット猛毒隊のリーダーとして、FMWのみならず、女子プロマットを席巻し、悪の限りを尽くしたシャーク土屋が、ブーイングを浴びながら、リングに別れを告げた。
 昨年10月、第1型糖尿病から来る壊疽(えそ)のため、右ヒザから下を切断。今年5月には、乳がんのため、右乳房を全摘した土屋は、今大会で引退セレモニーを行った。
 会場にはFMW女子OGのクラッシャー前泊、里美和、バッドナース中村(RIE)、岩見敬子らを始め、イーグル沢井、遠藤美月、沖野小百合、キャロル美鳥、長嶋美智子らの現元LLPW勢、薮下めぐみ、小山亜矢の元Jd’勢らが来場。
 土屋がトレードマークの鎖ガマを持ってリングに上がると、かつてGAEA JAPANマットで血みどろの抗争を繰り広げた長与千種がコスチューム姿で現れた。土屋は有刺鉄線竹刀で、長与の腹を殴打し、カバーに入ると、Tommyレフェリーが3カウントを叩いた。その後、土屋と長与は抱き合い、過去の遺恨を水に流した。

 引退の10カウントゴングを聞いた土屋は、自身たっての希望で、観衆に“ブーイング”を求め、ヒールらしくリングを下りた。
「一区切りついた。仲間は知らないうちにいろいろ来てくれてすごいね。平成裁恐猛毒GUREN隊って、すごいのやってたけど、みんな来てくれて。大仁田さんがリングに上げてくれて、用意してくれて・・・。試合前なのに、田中(将斗)やキンタロー(W★ING金村)とか来てくれてうれしい。(長与が)来るとは思わなかった。ビックリした。私はあの人から何回も3カウント取ってるから。最後のは気持ちの3カウント。声援よりブーイングの方が懐かしい」(土屋)

休憩明けに、山近義幸代表が、コスチューム姿のRayとともにリングに上がった。
161124FMW_7922
 山近代表は「約1年間、オーナー兼代表を務めさせていただきましたが、本日をもって退任します。ダンプ(松本)さんが、『もう1度後楽園を!』と言われましたが、大仁田さん、高橋次期代表と3人で何回も話し合い、後楽園は凍結しようと決まりました、力が及ばず申し訳ありません。後楽園、新宿FACEと超満員を続けて参りましたが、本日はこのようなありさまで、最後を飾ることになりました。もう1度、しっかり高橋次期代表に立て直していただけると思います。私たち、ザメディアジョングループ、ダイヤモンド・ジャパン・ホールディングは本日をもって去らせていただきます。短い間でしたが、いろんな思いが正直あります。ネット上では爆弾を落とすと言ってしまいましたが、この1年間、大仁田さん、(ミス)モンゴルさん、保坂さん、ショッカー(1号)さん、いろんな方への恩義を感じると、ここでは、こういうあいさつにとどめさせていただきます。ありがとうございました」とあいさつ。
 レザーフェイス、ショッカーを蹴散らしたRayは「このリングに立つと、闘いたくなる気持ちも出てくるんですけど、まだ病気が治ってません。もう少し、治療していきたいと思います。皆さんの前でまた試合できるようにがんばっていますので、温かく見守ってください」と現状報告。

【試合結果】
■ 超戦闘プロレスFMW「ダイヤモンドな日本道」
日時:11月24日(木) 
会場:東京・後楽園ホール(18時半) 観衆900人

 オープニングでは、海外公演のため、来場できなかった演歌女子ルピナス組に代わり、妹分の民謡女子ハピネス組が、FMWのテーマ曲「ファイアー音頭」を歌った。

<1.バトルロイヤル(9人参加) 時間無制限>
○パンディータ
 8分59秒、オーバー・ザ・トップロープ
●戸井克成
※退場順=佐瀬昌宏、ザ・ショッカー1号、雷電、田中稔、ワイルド・セブン、レザーフェイス、佐野直

<2.アクトレスガールズ提供試合 30分1本勝負>
○万喜なつみ 中野たむ
 10分20秒、バックラッシュ
●ブラックポテ子 日里麻美
 コミッショナー査定試合となった、万喜なつみ&中野たむvsブラックポテ子(安納サオリ)&日里麻美のアクトレスガールズ提供試合は、劣勢だった万喜が、ポテ子にバックラッシュを決めて逆転勝ち。飯泉薫コミッショナーは「FMWにふさわしい素晴らしい試合でした。これからもFMWに参戦してください」と合格点を与えた。

<3.タッグマッチ 30分1本勝負>
菊タロー ○がばいじいちゃん
 11分7秒、がばいトーンボム⇒体固め
●くいしんぼう仮面 リッキー・フジ

<4.FMW女子プロレス 30分1本勝負>
ミス・モンゴル ○ダンプ松本
 0分16秒、ボディプレス⇒体固め
渡辺智子 ●ミス・コハル
◎延長戦
○ミス・モンゴル ダンプ松本
 4分22秒、カンバヤC
渡辺智子 ●ミス・コハル
 新・極悪同盟を結成したモンゴル&ダンプは、渡辺智子&ミス・コハルと対戦。開始早々、ダンプがボディプレスを決めて、わずか16秒で、コハルをフォール。勝ったダンプ自ら延長戦を要求も、モンゴルがカンバヤCでコハルからギブアップを奪った。
 モンゴルが「コハル、一からやり直せ。一生懸命さが何も伝わってないよ、お客さんに! 私が恥ずかしい。渡辺さんにも申し訳ない。ダンプさんにも顔が立たない」と叱責すると、コハルは「一からじゃなく、ゼロから這い上がってやる!」と絶叫。
 ダンプは「モンゴル、オマエが面倒見いいから、ずっと面倒見てるけど、悲しくなる。代わりに、オレがオマエを目立つようにしてやるから。いつか、ZAP、モンゴル、ダンプで一緒に黄色の極悪のTシャツを着れるようにしてやるから、がんばれ!」と言って、リングを下りた。

<5.シングルマッチ 45分1本勝負>
○中野巽耀
 3分32秒、裸絞め
●五所川原吾作

<6.FMWハードコアタッグマッチ 45分1本勝負>
○田中将斗 大家健
 12分56秒、スライディングD⇒エビ固め
W★ING金村 ●橋本友彦
 12・27後楽園で引退する金村が、橋本友彦と組み、“終生のライバル”である田中、大家健とハードコアマッチで激突。場外に設置した机の上に田中を乗せ、フライングボディプレスを見舞うなど、往年の名勝負が再現されたが、最後はスライディングDで、田中が橋本を仕留めた。

<7.FMW認定世界ストリートファイト8人タッグ王座決定戦~ストリートファイト8人タッグマッチ 60分1本勝負>
3代目タイガーマスク・ティグレ・エン・マスカラード ○グレート・タイガー 5代目ブラック・タイガー ブラック・タイガーⅦ
 14分29秒、ダイビング・ヘッドバット⇒片エビ固め
大仁田厚 保坂秀樹 雷神矢口 ●Hi69
※タイガー組が初代王者となる
161124FMW-Onita161124FMW_8181

▼クレジットカード決済、銀行振込み対応~電子書籍のご注文はこちらから!強烈最新刊440円カートへ
wf061Chirashi-718週刊ファイト11月24日号NY上陸UFC天龍映画ゴマシオ秋山準Bellator糞中国高野人母美