ドラゴン・リーがマスカラ戦を制す!『CMLL アニベルサリオ83』

(C)CMLL

 9月2日(現地時間)にメキシコ・アレナメヒコで『CMLL アニベルサリオ83』が開催された。
 CMLL年間最大興行であり、ルチャリブレ生誕83周年記念大会である『CMLL アニベルサリオ83』のメインはラ・マスカラとドラゴン・リーのマスカラ戦(敗者、覆面剥ぎマッチ)が行なわれた。メキシコでは王座戦より上に髪の毛を賭けて戦うカベジェラ戦があり、その上位に覆面を賭けて戦うマスカラ戦がある。従って、記念大会のメインではマスカラ戦やカベジェラ戦が組まれる事が多く、過去2年は連続でCMLLレジェンドのアトランティスが勤め、ルードの親玉ウルティモ・ゲレーロ、若手ホープのラ・ソンブラの覆面を剥いでいる。今年は若返りなのか、若手同士のマスカラ戦となった。負けた方は早い時期に覆面を脱ぐ事になりダメージは大きいだけに注目が集まっている。(アトランティスとラ・ソンブラでは格が違い過ぎるので、ファンには事前に勝敗がある程度分かってしまう)
 そして、このラ・マスカラとドラゴン・リーは、マスカラがロス・インゴベルナブレス創設メンバーでありながらルーシュと仲間割れした事に発する。その後、マスカラは、ルーシュだけではなくルーシュの肉親全員をターゲットにしており、ルーシュの父親であるピエロー、ルーシュの弟であるミスティコ(二代目)、そしてドラゴン・リーにも執拗に攻撃を繰り返していたのだった。これに対し、リーが遂に切れてマスカラ戦を要求したのだった。そして試合は、案の定、ルーシュが姿を現し、それに気を取られたマスカラがリーにフォールされてリーが1本先取。しかし、それでも試合に介入するルーシュの反則を取られ、すぐにマスカラが取り返したのだった。そして運命の3本目、マスカラのラフ殺法にリーは苦しむという展開が増えたが、そんな中、リーがマスカラをフォールすると、花道に退場させられたルーシュが現れ、レフェリーがそちらに行ってしまいフォールを取らない。その後も、花道のルーシュに気を取られマスカラ、リーの双方がフォールを繰り返しても、試合が決まらないという展開となってしまう。しかし、最後はフェニックスプレックスで死闘を制したのだった。試合後、マスカラは潔く覆面を脱ぎ、 本名、フェリーペ・デ・ヘスス・アルバラド・メンドーサ、ルチャ歴16年、34歳と公表された。仲間割れしていたルーシュも、熱戦を見てマスカラの健闘を讃えノーサイド。そしてミスティコ(二代目)もかけつけ、弟リーの勝利を祝福した。

 セミファイナルでは、CMLLトリオ王座王座戦で王者であるミスティコ、ボラドールJr.、バリエンテのスカイ・チームが、ウルティモ・ゲレーロ、エウフォリア、グラン・ゲレーロのロス・ゲレーロス・ラグネロスの挑戦を受けた。会場人気はルードのゲレーロスが高いものの、最後はボラドールJr.がバッククラッカーでウルティモ・ゲレーロからフォールを奪い見事に王座防衛を果たした。試合後、ノーサイドで両陣営が健闘を讃えあった。

 更に初代ミスティコであるカリスティコがレジェンドであるアトランティス、WWE入りが噂されるマスカラ・ドラダと組み、ネグロ・カサス、カベルナリオ、フェリーノのルード軍と対決。試合は、3本目、アトランティスが必殺のアトランティダをルードの大将ネグロ・カサスに極めて見事に勝利。これでアニベルサリオ3年連続、アトランティダで勝利した事となった。

 そして今大会のもう一つの目玉、カベジェラ戦がカリブの海賊王子レイ・ブカネロとスペル・クレイジーの一戦だ。クレイジーはUWAを皮切りに、ECW、WWE、AAAから全日本プロレス、プロレスリング・ノア(ノアの試合は事前に勝敗を決めていてシナリオがあるとプロレスの仕組みを海外のインタビューで語ってしまったので、現在は呼ばれなくなっている)など世界中の団体を渡り歩いたが、現在は、メキシコのリーガ・エリテに継続参戦しており、エリテ代表としてCMLLに乗り込んできた。これを迎え撃ったのがブカネロであり、大抗争に発展。遂には最終決着戦、カベジェラ戦で雌雄を決する事になったのだった。ブカネロはルードであるが、他団体からの侵略軍を相手にするのでテクニコの様に声援を浴びる。試合は、1本づつ取り合って運命の3本目となり、白熱した試合となるも、最後はブカネロがジャベを極めて遂に勝利。ブカネロがCMLLを守り、クレイジーは潔く丸坊主となり、勝者であるブカネロを讃えていた。

■ CMLL アニベルサリオ83
日時:2016年9月2日(現地時間)
場所:メキシコ・アレナメヒコ

<マスカラ・コントラ・マスカラ>
○ドラゴン・リー
 2-1
●ラ・マスカラ

<CMLLトリオ王座王座タイトルマッチ>
○ミスティコ、ボラドールJr.、バリエンテ(王者)
 2-1
●ウルティモ・ゲレーロ、エウフォリア、グラン・ゲレーロ(挑戦者)

<6人タッグマッチ>
○カリスティコ、アトランティス、マスカラ・ドラダ
 2-1
●ネグロ・カサス、カベルナリオ、フェリーノ

<カベジェラ・コントラ・カベジェラ>
○レイ・ブカネロ
 2-1
●スペル・クレイジー

<6人タッグマッチ>
○マルコ・コルレオーネ、マキシモ・セクシー、ストゥーカJr.
 ピンフォール
●ショッカー、メフィスト、エフェスト

<6人タッグマッチ>
○アマポーラ、セウシス、ダリス
 2-1
●マルセラ、プリンセサ・スヘイ、ジュビア

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