ラ・マスカラ狂い咲き!『CMLL 金曜日定期戦』+アダム・コール新王者!ROH「デス・ビフォア・ディスオナーXIV」

(C)CMLL

 8月18日(現地時間)にメキシコ・アレナメヒコで『CMLL 金曜日定期戦』が開催された。
 今大会もメインではCMLL年間最大興行「アニベルサリオ83」のメインでマスカラ戦(敗者、覆面剥ぎマッチ)を行なうラ・マスカラとドラゴン・リーがタッグで激突した。当然、マスカラ率いるルードが3人がかりで圧倒。特に憎きリーを狙ってマスク剥ぎなどで追い詰める。そのまま勢いは止まらず、マスカラがわざとリーをレフェリーにあてて、倒れた隙に、リーのマスクを剥ぎ取り、反則のローブロー。そのまま丸めこんでマスカラがフォール勝ちしてしまったのだった。マスカラの老獪な悪党殺法に完全にしてやられたドラゴン・リー。「アニベルサリオ83」までに立て直す事は出来るのだろうか。

 セミファイナルでは、レジェンドであるアトランティスがマルコ・コルレオーネ、マキシモ・セクシーを従えて本家ロス・インゴベルナブレスと対戦。ルーシュは別団体であるがリーガ・エリテでLAパークと大流血戦を行った為、CMLL出場停止処分となっていたが、今大会から復帰となる。ラ・マスカラと喧嘩別れした為、父親のピエローと2人だけになったインゴベルナブレスだったが、ルードの大物ウルティモ・ゲレーロと喧嘩別れしたレイ・エスコルピオンが新たに加入。新生インゴベルナブレスのアレナ・メヒコ金曜日お披露目となった。試合開始早々、ルーシュはアトランティスのマスクを剥ごうとするなど悪党ぶりは相変わらず。3人がかりで1人を攻撃を繰り返して、まずルーシュらがアトランティスからフォールを奪ったが、2本目はテクニコが逆襲。アトランティスが必殺のアトランティダでルーシュを仕留めた。そして3本目、オカマギミックのマキシモのキス攻撃で苦しむルーシュだが、最後はピエローとエスコルピオンが、コルレオーネとマキシモを仕留めてインゴベルナブレスがアレナメヒコ復帰戦を勝利で飾った。

 また、「アニベルサリオ83」でカベジェラ戦(敗者、髪切りマッチ)で最終決着をつける事が決まっているカリブの海賊王子レイ・ブカネロとスペル・クレイジーがタッグで激突した。クレイジーはUWAを皮切りに、ECW、WWE、AAAから全日本プロレス、プロレスリング・ノア(ノアの試合は事前に勝敗を決めていてシナリオがあるとプロレスの仕組みを海外のインタビューで語ってしまったので、現在は呼ばれなくなっている)など世界中の団体を渡り歩いたが、現在は、メキシコのリーガ・エリテに継続参戦しており、エリテ代表としてCMLLに乗り込んできた。これを迎え撃ったのがブカネロであり、大抗争に発展。遂には最終決着戦、カベジェラ戦で雌雄を決する事になったのだった。ブカネロはルードであるが、他団体からの侵略軍を相手にするのでテクニコの様に声援を浴びる。しかし、元々ルードだけに荒っぽい試合展開となった。結局、3本目、直接対決でクレイジーを切り返しの丸めこみでブカネロが勝利。前哨戦はブカネロの勝利となった。

■ CMLL 金曜日定期戦
日時:2016年8月18日(現地時間)
場所:メキシコ・アレナメヒコ

<6人タッグマッチ>
○ラ・マスカラ、メフィスト、エフェスト
 2-1
●ミスティコ、ドラゴン・リー、バリエンテ

<6人タッグマッチ>
○ルーシュ、ピエロー、レイ・エスコルピオン
 2-1
●アトランティス、マルコ・コルレオーネ、マキシモ・セクシー

<6人タッグマッチ>
○レイ・ブカネロ、ボビー・スィー、バンジェリス
 2-1
●スペル・クレイジー、クラネオ、リッペル

 8月18日(現地時間)にネバダ州ラスベガスで『ROH Death Before Dishonor XIV』が開催された。
 WWE、TNAに次ぐ全米第三のプロレス団体であるROHの4大大会のひとつである『Death Before Dishonor』。今年のメインは、ジェイ・リーサルが保持するROH世界ヘビー級王座に、アダム・コールが挑戦した。TNAでは“マッチョマン”ランディ・サベージのギミックなどを行なっていたが、2011年にROHに出戻り、TV王座を長期保持していた。そして、自身のTV王座とROHの象徴的存在でありROH世界ヘビー級王者だったジェイ・ブリスコと王座統一戦を行い、なんとブリスコに勝利して二冠王となった。王者としてはいわゆるへたれヒール王者であったが、1年後のブリスコとの再戦でも反則などを使わず、真正面から戦って勝利し、ブリスコと健闘を讃えあって握手するなど、実力派ベビーフェイスに転向しつつあった。そんなリーサルを襲ったのがコールだった。ザ・キングダム総帥としてROHで暴れまわったコールだが、ザ・キングダムのマイケル・ベネットとベネットの妻マリアがTNAへ移籍、マット・ターバンが怪我で長期欠場と活動休止となると、なんとバレット・クラブに電撃加入。しかも、北米におけるリーダーとして迎えられたのだった。コールは早速、バレット・クラブのヤングバックスと共にリーサルを急襲。なんとリーサルの髪の毛を刈ってしまうという暴挙に出たのだった。これに激怒したリーサルは、どうしてもコールと試合させろと、ROHの全権をもつ(というアングル)のナイジェル・マッギネスに直談判して、このカードが決まったのだった。試合は、序盤はお互いの憎しみをむき出しにしての場外戦となり、テーブルを破壊して暴れまわる両雄。しかし、中盤からは、リング上での一騎打ちとなり、お互いに必殺技を出し合っての展開となる。これを受けて会場からは「レッツゴー・リーサル!アダム・コール!」と両者を応援する声援が飛び交った。リーサルがリーサル・インジェクション、ヘイル・トゥ・ザ・キングを繰り出せば、コールも、ラストショット、スーパーキックで迎撃。お互いの必殺技が決まってもフォール勝ち出来ないマラソンマッチとなり、遂にコールが切れて、リーサルに唾を吐きかける。これに怒ったリーサルがリーサル・インジェクションをかますが、ここに隙が出来て、カウンターでコールがスーパーキック、そして必殺のラストショットを決めて遂にコールがフォール勝ち。ROH世界ヘビー級王座に返り咲いたのだった。しかし、試合後、カイル・オライリーが乱入。コールを襲いベルトを掲げて挑戦をアピール。新王者コールは早くも新たな挑戦者を迎える事になった。

 また、TV王座戦では、現王者であるボビー・フィッシュに、兄ジェイ・ブリスコと共にROHを支えてきたマーク・ブリスコが挑戦した。フィッシュはカイル・オライリーとのレッドドラゴン、マークは兄ジェイと共にブリスコ兄弟としてタッグ屋というイメージが強いが、現在はシングルでも活躍しており、このTV王座を保持した方が、シングルプレイヤーとして更に認められるという事になる。試合は一進一退の攻防となるが、最後はフィッシュがフィッシュ・アローでブリスコを仕留め、王座防衛を果たした。

 また、ROHと提携している日本の新日本プロレス勢も今大会には大量参戦。ROH世界タッグ王座戦は現王者ジ・アディクション(クリストファー・ダニエルズ、フランキー・カザリアン)が、棚橋弘至&マイケル・エルガン、内藤哲也&イービルと3WAYマッチで防衛戦を行った。試合は王者ジ・アディクションの知略が炸裂。棚橋がハイフライでイービルを仕留めると、なんとダニエルズが、その前に棚橋に触っており、タッチして試合権利はダニエルズにあるようにしておいて、棚橋の上にかぶさってダニエルズがフォール勝ちで王座防衛となった。

■ ROH Death Before Dishonor XIV
日時:2016年8月18日(現地時間)
場所:アメリカ・ネバダ州ラスベガス

<ROH世界王座タイトルマッチ>
○アダム・コール(挑戦者)
 ピンフォール
●ジェイ・リーサル(王者)

<ROH世界タッグ王座タイトル3WAYマッチ>
○ジ・アディクション(王者)
 ピンフォール
●内藤哲也、イービル(挑戦者)
棚橋弘至、マイケル・エルガン(挑戦者)

<ROH世界TV王座タイトルマッチ>
○ボビー・フィッシュ(王者)
 ピンフォール
●マーク・ブリスコ(挑戦者)

<シングルマッチ>
○オカダ・カズチカ
 ピンフォール
●ダルトン・キャッスル

<シングルマッチ>
○ハングマン・アダム・ペイジ
 ピンフォール
●ジェイ・ブリスコ

<6人タッグマッチ>
○矢野通、六本木バイス
 ピンフォール
●高橋裕二郎、ゲリラズ・オブ・デスティニー

<シングルマッチ>
○柴田勝頼
 ピンフォール
●サイラス・ヤング

<ROH世界TV王座挑戦者決定戦4WAYマッチ>
○ドノヴァン・ダイジャック
 ピンフォール
●リオ・ラッシュ、カマイタチ、ジェイ・ホワイト

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