タイロン・ウッドリーが新王者に!『UFC201』+『WSOF32』

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(C)Photo Courtesy of UFC

 7月30日(現地時間)にジョージア州アトランタで『UFC 201: Lawler vs. Woodley』が開催された。

 今回の“UFC 201”のメインイベントでは、UFCウェルター級の王者であるロビー・ローラー(アメリカ26勝10敗)が、同級ランキング4位のタイロン・ウッドリー(アメリカ15勝3敗)と対戦した。UFC戦歴14戦目でタイトルを掴んだ遅咲きの王者ローラーは、ここまで2度の防衛に成功しており、今回は同じATT(アメリカン・トップ・チーム)というジムに所属するウッドリーを迎えての3度目の防衛戦となる。ウッドリーも2015年1月に行われたケルヴィン・ガステラム戦以来の試合となっており、今後のウェルター級の激しいタイトル争いを予感させる激しい試合が期待できそうだ。下馬評では実力拮抗と思われたが、試合はウッドリーが細かく左右に頭を振るフェイントとともにローラーの懐に飛び込むと、右のオーバーハンドがローラーの顔面を真正面から撃ち抜き、ローラーが金網際に崩れ落ちるとレフェリーが試合終了を宣告し、ウッドリーがKO勝ちで見事に新王者に輝いた。
ウッドリーの試合後のコメント
「バックステージでは凄くリラックスしていたんだ。リラックスしすぎていて心配だったくらい。ただ、今回が一番やりたい試合だったわけじゃない。彼はオレの友人でもあるからな。でも、ずっとこのベルトが自分の腰に巻かれることを思い浮かべてきた。オクタゴンで戦い始めて以来、これはオレの使命だったから。驚くような気分だよ」
ローラーの試合後のコメント
「見ての通りさ。フェイントでガードを下げられて貰ってしまった。予想していたケースの一つだったが彼にそこをうまく突かれてしまった」

 さらに、セミメインイベントでは女子ストロー級ランキング3位のローズ・ナマユナス(アメリカ 6勝2敗)が、同級ランキング5位のカロリーナ・コバルケビッチ(ポーランド9勝0敗)と対戦することになっている。ナマユナスはここまで3連勝、そしてコバルケビッチもUFC参戦から2連勝と波に乗っており、現在女子ストロー級において絶対王者に君臨するヨアンナ・イェンドジェイチェクに挑戦するために、どちらも負けられない試合となる。試合はコバルケビッチが首相撲からの強烈なヒジ打ちとヒザ蹴りで支配し、僅差の判定でカロリーナ・コバルケビッチが勝利した。
コバルケビッチの試合後のコメント
「夢が実現するわ。ヨアンナに準備はできているかと聞かれた時はできていなかった。でも今はできている。ヨアンナのことは尊敬している。彼女は最強よ。でも私は最強の相手と戦って、最強の相手に勝利するのよ」

なお、このUFC 201 の模様は、8 月6 日(土)22 時よりFOX スポーツ&エンターテインメントで録画放送される予定。
FOXスポーツ&エンターテインメント UFC ナンバーシリーズ

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■ UFC 201: Lawler vs. Woodley
日時:2016年7月30日(現地時間)
場所:アメリカ・ジョージア州アトランタ

<ウェルター級王座タイトルマッチ/5分5R>
○タイロン・ウッドリー(米国/挑戦者)
 1R 2分12秒 KO
●ロビー・ローラー(米国/王者)

<女子ストロー級/5分3R>
○カロリーナ・コバルケビッチ(ポーランド)
 判定 2-1
●ローズ・ナマユナス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
○ジェイク・エレンバーガー(米国)
 1R 1分46秒 TKO
●マット・ブラウン(米国)

<バンタム級/5分3R>
○エリック・ペレス(メキシコ)
 判定 3-0
●フランシスコ・リベラ(米国)

<フライ級/5分3R>
○ライアン・ベノイ(米国)
 判定 2-1
●フレディ・セラーノ(コロンビア)

プレミアムカード
<ライトヘビー級/5分3R>
○ニキータ・クリロフ(ウクライナ)
(2R 0分40秒/KO)
●エド・ハーマン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
○ホルヘ・マスヴィダル(米国)
 判定 3-0
●ロス・ピアソン(英国)

<ヘビー級/5分3R>
○アンソニー・ハミルトン(米国)
 1R 0分14秒 KO
●ダミアン・グラボウスキー(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
○ウィルソン・ヘイス(ブラジル)
 1R 1分49秒 リアネイキドチョーク
●ヘクター・サンドヴァル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
△マイケル・グレイブス(米国)
 ドロー 1-0
△ボヤン・ベリチコビッチ(セルビア)

<ライト級/5分3R>
○ダミアン・ブラウン(豪州)
 1R 2分27秒 KO
●セザール・アルザメンディア(パラグアイ)

 7月30日(現地時間)にワシントン州エバレットで『World Series of Fighting 32 32: Moraes vs. Hill 2』が開催された。
 UFC、ベラトールに次ぐ全米第三のメジャーMMA団体として定期的に大会を開催するWSOFだが、今大会はバンタム級とフェザー級の2大王座戦が組まれた。メインのバンタム級は、現在11連勝中という絶対王者、マルロン・モラエスがジョシュ・ヒルと再戦した。この両者は2015年に試合をしており、その時はモラエスが反則勝ち。リベンジに燃えるヒルだが、下馬評は当然、モラエス有利だ。そして試合は2Rにモラエスが強烈な右ハイキックをクリーンヒットさせ、ぐらついたヒルにモラエスが追撃の連打。これで崩れ落ちたヒルを見て、レフェリーがストップ。モラエスが見事に王座防衛を果たした。

 またフェザー級王座戦は、ジャングルファイトで勝利を重ね、WSOFと契約し、王座に登り詰めたアレッシャンドレ・アルメイダがランス・パーマーを迎え撃った。こちらも再戦となったが、今回は5Rフルに戦い抜き、僅差の判定で挑戦者パーマーの勝利。パーマーが新王者に輝いた。

■ World Series of Fighting 32 32: Moraes vs. Hill 2
日時:2016年7月30日(現地時間)
場所:アメリカ・ワシントン州エバレット

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○マルロン・モラエス(米国/王者)
 2R 0分38秒 KO
●ジョシュ・ヒル(カナダ/挑戦者)

<フェザー級王座タイトルマッチ>
○ランス・パーマー(米国/挑戦者)
 判定 2-0
●アレッシャンドレ・アルメイダ(ブラジル/王者)

<キャッチウェイト(162ポンド)>
○カロス・フォドー(米国)
 判定 3-0
●フェニックス・ジョーンズ(米国)

<ミドル級>
○ルイス・テイラー(米国)
 2R 2分15秒 ギロチンチョーク
●フィル・ハウス(米国)

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