マメッド・ハリドヴ王座防衛!怪力世界一男逆転負け!『KSW35』+『M-1チャレンジ66』

(C)KSW

 5月27日(現地時間)にポーランド・グダニスクで『KSW 35: Khalidov vs. Karaoglu』が開催された。
 欧州最大のMMA団体として地元ポーランドで大きな大会を定期的に開催しているKSW、2015年にはイギリスにも進出し大成功をおさめたが、今回は地元ポーランドでマリウス・プジアノフスキー、マメッド・ハリドヴという2大エースが参戦する豪華な大会となった。

 ワールド・ストロンゲストマン・コンテスト5回優勝という輝かしい実績を持つプジアノフスキーはポーランドの国民的英雄で、この男がMMA転向してKSWに参戦した為、KSWは急成長を遂げたと言っても過言ではない。しかし、年齢的な問題もありMMAでは絶対的な強さを誇っている訳ではなく、前戦では爆裂カラテ野郎ピーター・グラハムにKO負けしている。そして復帰戦は同じポーランド選手で、モヒカンの人気者マルチン・ロザルスキーだ。試合はスタンドで金網にプジアノフスキーを老いこむロザルスキーだが、キックがプジアノフスキーの金的に命中し試合が一時ストップ。これで流れが変わったのかプジアノフスキーが突っ込んでいきテイクダウンに成功。そのままグランドで上をとってロザルスキーを逃がさず鉄槌を叩きこんだ。2Rも、その勢いですぐにプジアノフスキーがテイクダウンし、上から鉄槌だが、なんとここでロザルスキーがギロチンチョークを極める。これががっちり極まってしまいプジアノフスキーはタップ、ロザルスキーが逆転の一本勝ちとなった。ポーランド人同士だけにロザルスキーも国民的英雄であるプジアノフスキーを尊敬しており、決着がつくとプジアノフスキーに抱きつき、プジアノフスキーと抱き合って健闘をたたえ合った。

 メインで行なわれたミドル級王座戦は、満を持してミドル級王座を奪ったエース、マメッド・ハリドヴの防衛戦だ。人気だけでなく実力面でも絶対的な強さを誇っており、現在11連勝中で非UFC最強戦士と呼び声も高い。挑戦者のアジズ・カラオグルはKSWを中心にキャリアを重ねてきた強豪で前戦でブラジルの強豪マイケル・ファルカォンをKOして王座挑戦権を獲得した。試合は、寝技に誘うハリドヴが1Rはテイクダウンに成功し、足関節、マウント、バックマウントと翻弄し圧倒。しかし2Rからはハリドヴは寝技に持ち込む為、引き込みを繰り返し、カラオグルが付き合わないという展開が続く。3Rには遂にレフェリーからハリドヴに注意が入る。判定は1Rに圧倒し、その後、両者に決定的な決め手がなかったからかハリドヴの判定勝ちで王座防衛だが、消化不良な試合となってしまった。

■ KSW 35: Khalidov vs. Karaoglu
日時:2016年5月27日(現地時間)
場所:ポーランド・グダニスク

<ミドル級王座タイトルマッチ>
○マメッド・ハリドヴ(ポーランド/王者)
 判定 
●アジズ・カラオグル(トルコ/挑戦者)

<ヘビー級>
○マルチン・ロザルスキー(ポーランド)
 2R 1分46秒 ギロチンチョーク 
●マリウス・プジアノフスキー(ポーランド)

<ミドル級>
○ミハウ・マテルラ(ポーランド)
 1R TKO
●アントニ・チミエレスキ(ポーランド)

<ライト級王座決定戦>
○マテウス・ガムロ(ポーランド)
 判定
●マンスール・バルナウイ(フランス)

 5月27日(現地時間)にロシア・サンクトペテルブルクで『M-1 Challenge 66: Nemkov vs. Yusupov』が開催された。
 ロシア最大のメジャーMMA団体となっているM-1だが、ベラトールを離脱したアレキサンダー・ヴォルコフ、アレキサンダー・シェレメンコという大物が相次いで復帰し、勢いを増している。
 今大会は宿命のライバル、ステファン・プッツにリベンジしてライトヘビー級王座に返り咲いたM-1のエース、ヴィクター・ネムコフがラシッド・ユスポフと王座防衛戦を行った。試合はスタンドでの打撃の展開が続き、ユスポフの打撃でネムコフが流血するも一進一退の攻防となる。ネムコフも4Rに遂にテイクダウンを奪ったものの決定打にはならず、試合は判定にもつれ込んだ。どちらとも取れる内容だっただけに判定は割れスプリット判定で挑戦者ユスポフが勝利。見事に新王者に輝き、エースであるネムコフは初防衛に失敗し王座陥落した。

 またセミファイナルではそのネムコフにリベンジされ王座を失い再起を図るステファン・プッツがコマンドサンボ出身のアンドレイ・セレドソフと対戦。当然、元王者のプッツが下馬評でも有利だが、セレドソフも食らいつき、プッツに何度もマウントを奪われるも、凌ぎスイープするなど粘りを見せる。しかし、試合を支配したのは、マウントパンチや膝蹴りで圧倒したプッツで文句なしの判定勝利となった。

■ M-1 Challenge 65: Emeev vs. Falcao
日時:2016年5月27日(現地時間)
場所:ロシア・オレンブルク

<ライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○ラシッド・ユスポフ(ロシア/挑戦者)
 判定 2-1
●ヴィクター・ネムコフ(ロシア/王者)

<ライトヘビー級>
○ステファン・プッツ(ドイツ)
 判定 3-0
●アンドレイ・セレドソフ(ロシア)

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