6・1REBELS.43に参戦する裕樹&T-98のインタビュー!

○裕樹インタビュー
「ローキックだけではなく、もう少し違った一面を見せたい」
聞き手:布施鋼治

── REBELSには初参戦となります。

裕樹 楽しみですね。RISEだとMr.RISEと呼んでいただいて、試合も終盤とかイベントの終わりの方に持っていっていただいているけど、今回は第3試合じゃないですか。翌日、(活動の拠点である兵庫県西宮市のANCHOR GYMで)パーソナルがあるので自分の方から早めにしてほしいというリクエストを出したのでそうなったんですけど、早い段階での出番なので、若い頃に戻ったような新鮮な感じはありますね。

── 掴んでの攻撃は3秒以内だったらOKというREBELSルールでの試合も初めてとなります。

裕樹 とくに問題はないですね。3秒以内だったら僕にも対応できると思います。

── 延長戦がないという部分は?

裕樹 そこは結構作戦に関わってきますね。今まではローを効かせて延長で勝つというパターンもあったので。そのへんはちょっと試合のペースを考えないといけないと思っています。

── ピエトロ・ドウリャは3月のREBELSで初派来日を果たして不可思選手と引き分けています。

裕樹 今回話をいただいて試合を見させてもらいました。失礼な話、それまで知らないといえば知らなかったわけですけど、映像を見る限りひじょうに強い相手だと思いました。自分は気持ち的に追い込まれた方が強くなれると思っているので、ますます楽しみになりましたね。

── 去年はザカリア・ゾウガリー、ユーリ・スマンスと2人のオランダ人選手と闘っています。オランダの選手の傾向は?

裕樹 みんなタイプが違うのでなんともいえないけど、世界で闘っている選手とはいうのは他の選手の一回りも二回りも体が強い。この間闘った鈴木博昭選手もそうでした。ザガリア選手も体が小さいように見えて丈夫ですから。そうでないと、あのパンチやキックは出てこない。ユーリ・スマンス選手もひじょうにタフだったので、日本人とは違うなという印象を受けました。

── ドウリャの印象は?

裕樹 サウスポーから繰り出される左ミドルは硬そうだなという印象がありますね。それに加えスピードもあるし、体も強い。コンビネーションはそんなに出していなかったけど、不可思選手も一発もらったあとにラッシュで押されるシーンがあったので、一発もらったあとにどう対処するかを考えたい。

── ドウリャは今回のインタビューで不可思戦の時の調子は良くなかったと語っていたのが印象的でした。

裕樹 そうですね。あれで体調が悪かったのであれば、今回はよりいいものが出てくるのかなと思いましたね。そのへんは警戒しておかなければいけないですね。

── 蹴り合いになるんじゃないかとも語っていました。

裕樹 やっぱり蹴りVS蹴りという図式になるだろうし、僕もそういう形に持っていきたい。作戦としては(いつも通り)ローキックで潰すというのがベストなんですけど、この間の鈴木選手との試合で世界を相手にするためにはそれだけでは叶わないなということを痛感しました。だから、今回はもう少し違った一面を見せられたらいいかなと思っています。

── 裕樹選手といえばローキックが代名詞ですけど、それだけではないと。

裕樹 ハイ、いろいろな引き出しを作っています。それがまだどうなるかわからないけど、ドウリャ戦で試したいと思っています。彼の映像を見まくって自分でも反復練習をしているので、そこにハマってくれたらうれしい。

── ハマったら、Mr.RISE的な勝ち方が期待できる?

裕樹 そうですね。最近そういう勝ち方を全然見せられていないので、そういう意味では自分も進化している部分でKOまでつなげられたらと思っています。

○プロフィール
裕樹
所  属:ANCHOR GYM
生年月日:1982年11月6日生まれ(33歳)
出  身:福岡市
身  長:170cm
タイトル:RISEスーパーライト級王者
通算戦績:63戦42勝(28KO)20敗1分

○T-98インタビュー
「僕はタイトルマッチに強い。過去に7度挑戦して一度も負けたことがありません。」
聞き手:布施鋼治

── ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座に挑戦する日が近づいてきました。

T-98 モチベーションは高まっています。前の試合(4月29日に行なわれたメリケン雅人とのINNOVATION日本スーパーウェルター級王座統一戦)の2日後から練習を再開していますよ。

── 今大会では”格闘技の聖地”後楽園ホールでトリを務めます。

T-98 (自分が主役の)大会ポスターを見たら、モチベーションがさらに高まりました(微笑)。

── 当初はアウナンに挑戦する予定だったけど、アウナンは王座を返上したので王座決定戦で勝利したナーヴィー・イーグルムエタイに挑戦する形になりました。

T-98 最初は「チャンピオンが変わったのか」と思ったけど、タイ側が本気でやるなら「変えてくるかな」という思いもあったんですよ。(何らかの事情で)アウナンが日本に来れなくなって変わったという可能性もあるかもしれないですけどね。

── そういうところでもタイは駆け引きをしてきますからね。新王者であるナーヴィーの印象は?

T-98 一言で表現すると、蹴りの選手だけど、ガツガツとしたファイターではない。自分からプレッシャーをかけていって近い距離で闘いたいですね。

── 昨年秋、前王者のアウナンに勝っているということは大きなアドバンテージになる?

T-98 そうですね。(アウナン戦が行なわれた岡山では)センチャイさんに「タイでもT-98選手が勝っていた」と言われたんですよ。

── それは自信になりますね。

T-98 距離をとって闘うという点ではナーヴィーもアウナンと結構似たタイプだと思います。なので、あの時、アウナンの距離を崩せたのは良かった。(相手の懐に入る)決断ができなかったら、ダラダラと負ける流れになる可能性もあったので。

── ナーヴィーがロープを背に闘っても大丈夫?

T-98 在日タイ人はああいう闘い方をする人が多いじゃないですか。最初にポイントをとられてロープを背負われた経験もあります。

── そういうタイ人を崩すセオリーはある?

T-98 難しいけど、5Rあるので。4Rの終盤までにダウンをとられない限りはもう削りに削って、逆にこっちが4~5Rはまくるというパターンはありますね。

── 4Rまでに勝負を決めたい?

T-98 いや、焦ると1~2Rで変に行き過ぎて疲れてしまったり、闘志が空回りしてヒジをもらったりするかもしれないので、序盤はは3~4Rくらいの感じで行くのではなく、削ることに徹したい。

── ナーヴィーは中盤から首相撲で勝負に来るタイプ?

T-98 いや、首では闘わないですね。相手が首相撲で行くと、足でロックしてブレイクを待つ感じです。

── ただ、タイ人は一通り何でもできますからね。

T-98 逆に向こうが首相撲で来たとしても、僕は突き放して闘うと思います。

── 今回はラジャのタイトルマッチということで、タイからレフェリーやジャッジが送り込まれ、インターバルも2分で争われます。タイ式に不安はない?

T-98 すでにラジャダムナンでも闘った経験があるので、気持ち的には楽ですね。今回はアウェーでもないので、しっかりと対応して闘えば問題はないでしょう。

── 具体的にいうと、どのへんに気をつけたい?

T-98 しっかりと闘えば、タイのジャッジもそこは評価してくれると思う。日本だったらある程度蹴りをもらいっぱなしになっても、パンチを返したらチャラになる部分があるじゃないですか。タイでは「グローブをつけている拳より何もつけていない足で攻撃した方がダメージがある」という話をよく聞きます。そういうところを意識して、パンチだけではなく、蹴りまできちんと返したい。向こうがドンと強い一撃を打ってきた時、こっちがトンと軽い一打を返したらポイントをとられてしまうじゃないですか。

── それがタイの流儀ですからね。

T-98 最後は自分の攻撃で終わるとか、そういうことをしっかりと頭に入れながら闘えば問題はないでしょう。

── 一世一代のタイトルマッチ。今回は勝ちに徹する?

T-98 もちろん勝つのは大前提だけど、倒して勝ったらわかりやすいかなと思いますね。(試合映像を見る限り)ナーヴィーはアゴが強い方ではないと思うので、当たれば倒れるでしょう。でも、それをなかなかさせてくれないのがタイ人ですからね。当てるためにちょっといろいろフェイントをかけて一発当ててやろうかなと考えています。

── 試合映像は結構観ている?

T-98 ハイ、4試合くらい観ています。穴?ありますね。タイ人トレーナーが一緒に観てくれているので、基本的なことはわかります。長い距離から攻めて来る選手ですね。(チュワタナジムのオーナーで、ラジャのプロモーターでもある)アンモーさんは身長が高いと言っていたけど、そんなに高くない。ただ、リーチは長いという想定だけはしています。リングに上がってから、そう思いたくないじゃないですか

── ラジャの王者はノンタイトル戦ではさほど強くなくても、いざタイトルがかかると無類の強さを発揮するタイプが多いですよね。

T-98 僕はタイトルマッチに強いので(ニヤリ)。過去に7度挑戦して一度も負けたことがない。だから僕の方が実力を出せるんじゃないかと思います。

── その理由は?

T-98 やっぱり高いモチベーションですかね。その代わり防衛戦には弱いんですけど(苦笑)。

── プレッシャーはない?

T-98 もちろんあるけど、それもいいように捉えています。プレッシャーは背負うものではない。ジムの人から「頑張って」と激励されるけど、会場に行ったらよそのジムの選手からも声をかけられるようになりました。

── なんといっても今回はラジャのタイトルマッチですからね。周囲だけではなく、日本の期待を背負っての一戦になりそうです。

T-98 そうですね。獲らなきゃヤバいではなく、獲ったらすごいと考えて試合に臨みたい。

── 獲ったら、ラジャでは史上6人目の外国人王者となります。

T-98 ここで獲る獲らないではえらい違いだと思うので、間違いなく僕のキャリアの集大成のひとつになるでしょう。こんなチャンスはなかなか回ってこないですからね。

── 自分がラジャのベルトを巻いている姿を想像できる?

T-98 ハイ、想像しています。今まで獲ったどんなベルトより価値があると思うのでたまらないです。

── 獲ったら自分にどんなご褒美をあげたい?

T-98 そこはそんなに考えていないですね。ただ、獲ってゴールじゃない。獲ったらラジャに乗り込んで防衛したい。今回のタイトルマッチもタイ側から「ラジャで防衛戦をやる気はあるのか?」と確認されました。これまで4人も日本人が王者になっているじゃないですか。だったら僕はオンリーワンになりたい。向こうで防衛できたらホンモノかなと。そうしたら誰にも文句は言われないでしょう(微笑)。タイの人はいまだに藤原敏男さん以外、日本の選手なんて知らないじゃないですか。向こうでロードワークしていたら「フジワラ、フジワラ」と声をかけられますからね。すごいですよ。藤原さんのような存在に一歩でも近づきたい。

○プロフィール
T-98
所  属:クロスポイント吉祥寺
生年月日:1985年6月28日生まれ(30歳)
出  身:東京都西東京市出身
身  長:175cm
タイトル:REBELS-MUAYTHAIスーパーウェルター級王者、WPMF世界ミドル級王者
通算戦績:46戦29勝(15KO)13敗4分

大会概要・対戦カード
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