12日、新日本プロレスの両国国技館大会が行われ、超満員となる8,302人のファンが駆けつけた。
プロレス界の今年の流行語大賞があったとしたら「トランキーロ」「パレハ」は選ばれるんじゃないか。それくらい内藤哲也が新日本で流れを掴んでいる。日本プロレス界が誇る技量あふれる試合といえば棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカ、AJスタイルズが担い手となるが、一部ファンからのリマッチ連発&マンネリ感との指摘も噴出。だからこその「新日本は棚橋の言いなり」をはじめとする制御不能コメントぶりが痛快なのだ。
その内藤が「両国にパレハ(相棒)を連れてくる」としたものだから、ファンは両国大会を前に「パレハは誰だ?」で話題騒然。結果は、すべての予想を裏切ったとも言っていい、海外修行中の渡辺高章というオチ。その登場シーンが見ものだった。内藤によって恒例になっていたシルバーの仮面が2選手で入場。これには、オールドファンは思わず「マシン軍団かよ!」となったのではないか。
新規ファンも多い新日本にあっては、セコンド乱入劇への反発は根強い。されど、内藤に対してはパレハの乱入に期待している風向きもあるから、ファン心理も不思議なものだ。セミファイナルは大ナイトーコールでゴング。敗れた内藤はパレハに肩を担がれて引き揚げるのだが、アドレナリン出まくりのセミファイナルだっただけに、拍手を送った観客も実に多かった。
内藤を下した棚橋が挑戦者、メインでAJスタイルズを連覇したオカダ・カズチカ。この両者での来年1・4東京ドーム大会でのIWGPヘビー級戦が決定したことになる。ドームでは2年連続の同一カード。
G1クライマックスの前には、情報筋に「来年ドームのメインは中邑vsオカダ」との観測が出た。2年連続の棚橋vsオカダにはならないだろうというわけだが、中邑のG1途中欠場と棚橋・AJ戦(両国初日)爆発が勝利の女神を動かす。G1を棚橋が制した時点で、東京ドームのカードも動いた。プロレスは生き物なのだ。
詳細版は金曜16日発売『週刊ファイト10月22日号』に収録されました。
週刊ファイト10月22日号トランキーロ新日両国フジRIZIN黒天使長州力引退決断長瀬館長
■ 新日本プロレス『KING OF PRO-WRESTLING』
10月12日(月・祝)東京・両国国技館 16:00
観衆 8,302人(超満員)
<第1試合>
ジェイ・ホワイト
●デビッド・フィンレー
田中翔
小松洋平
ジュース・ロビンソン
(08分47秒 ドラダドライバー ⇒ 片エビ固め)
○マスカラ・ドラダ
KUSHIDA
田口隆祐
タイガーマスク
獣神サンダー・ライガー
<第2試合>
●YOSHI-HASHI
(08分55秒 こけし ⇒ 片エビ固め)
○本間朋晃
<第3試合>
●キャプテン・ニュージャパン
飯伏幸太
柴田勝頼
後藤洋央紀
(12分12秒 ラリアット ⇒ 体固め)
中西学
永田裕志
○小島聡
天山広吉
<第4試合>
▼IWGPジュニアタッグ選手権試合
ボビー・フィッシュ
○カイル・オライリー
(15分21秒 ダブルドラゴン ⇒ 片エビ固め)
●バレッタ
ロッキー・ロメロ
※reDRAGONが2度目の防衛に成功
<第5試合>
▼IWGPジュニアヘビー級選手権試合
○ケニー・オメガ
(15分26秒 片翼の天使 ⇒ エビ固め)
●マット・サイダル
※ケニー・オメガが初防衛に成功
<第6試合>
▼スペシャル6人タッグマッチ
桜庭和志
○矢野通
中邑真輔
(07分03秒 スクールボーイ)
●バッドラック・ファレ
ドク・ギャローズ
カール・アンダーソン
<第7試合>
▼NEVER無差別級選手権試合
●真壁刀義
(17分54秒 垂直落下式ブレーンバスター ⇒ 片エビ固め)
○石井智宏
※真壁が3度目の防衛に失敗。石井が新王者となる
<第8試合 セミファイナル>
▼東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦
○棚橋弘至
(19分55秒 ハイフライフロー ⇒ 片エビ固め)
●内藤哲也
<第9試合 メインイベント>
▼IWGPヘビー級選手権試合
○オカダ・カズチカ
(30分15秒 レインメーカー ⇒ 片エビ固め)
●AJスタイルズ
※オカダが初防衛に成功
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