怪物ブロック・レスナー8年ぶり日本上陸!ス―プレックス・シティ爆発!7・4WWE両国国技館大会

 2015年7月4日に両国国技館で2015年WWE日本公演2日目『Brock Lesnar:The Beast in the East Live from Tokyo』が開催された。
 大会名の通り、この大会の主役はブロック・レスナー。輝かしいレスリングの実績を引っ提げ、WWE入りするとプロレスデビューから5か月でWWE王座を獲得して当時の史上最年少記録を作った。その後、MMAに転向し、なんとUFCでもヘビー級王座を奪うと、プロレスと格闘技というまったく別のジャンルでそれぞれ王者になるとい快挙を成し遂げている。その後、持病の大腸憩室炎が再発。2011年5月27日に大腸を30cm切除する大手術を受け、MMAは無理という事で、WWEに復帰した。病気の影響もあり、普通の選手の様にロードには参加せず、年間、決まった回数だけWWEの番組に参加するという契約となっている。この為、通常はハウスショーに参加する事はないのだが、今回は、久しぶりに日本に行きたいというレスナーの要望で、なんと日本公演に参加。レスナーの来日は8年ぶり、ハウスショーへの出場は11年ぶりとなった。

 主役だけあって、レスナーが入場すると物凄い歓声で迎えられ、会場の観客、ほぼ全員が立ち上がるという展開。久々の日本登場という夢舞台に会場は酔いしれた。対戦相手のコフィ・キングストンを、ス―プレックス連発で投げまくり、最後は必殺のF5で仕留め、完全勝利。更に観客から、もう一回という声援を聞いて、リングに戻ったレスナーはキングストンにスープレックス、そして再びF5をお見舞いしたのだ。更にニュー・デイが助けに入るが、次々とF5でKO。ニュー・デイの3人が息も絶え絶え失神する中、悠々と引き上げるレスナー。怪物レスナーは久しぶりの日本でも、やはり怪物だったのだ。この試合はプロレスリングではなく、「ブロック・レスナー・ショー」と言って良い内容で観客を大喜びさせたのだった。

 メインでは、人気者ジョン・シナがドルフ・ジグラーと組み、権力者軍オーソリティのケイン、そしてキング・バレットと対戦。1日目は、ケビン・オーエンズと反則決着となってしまったが、2日目は、必殺技のアティテュード・アジャストメントで試合を決め、日本のWWEユニバースにハッピーエンドをプレゼントした。試合は職人ジグラーが捕まり、観客のフラストレーションが溜まったところでシナが飛びこみ連続してアティテュード・アジャストメントを決めて勝利という、まるで力道山と遠藤幸吉のタッグの様だった。

 また、注目されたケビン・オーエンズとフィン・ベイラーの一戦だ。ROH、PWGなど北米インディ団体の王座を総なめにし、苦節15年で遂にWWE入りを果たしたミスター・レスリング、ケビン・スティーンことオーエンズに対するは、新日本プロレスでプリンス・デヴィットとして活躍したベイラー。当然、日本のユニバースはベイラーに大歓声。すでにオーエンズは早くもNXT卒業し、RAW、スマックダウンのレギュラーになる事は決定しており、ベイラーに王座が奪われる事は決まっていたのだが、このタイミングで行うとは、いかに日本のこの公演に力を入れているかがわかるというものだ。最初にわざとらしく日本式で着物美人から花束贈呈、紙テープなど演出し、最後に藤波がベイラーを称えるまで見事だった。もちろん、ヒールに徹したオーエンズの職人ぶりも光った。この試合に関しては専門家から別記事で投稿されたので併せてご覧ください。

 WWEネットワークでの生中継の第一試合はクリス・ジェリコが登場した。ジェリコはRAWやスマックダウンではスキットが多すぎて試合を魅せる事が出来ないので、敢えてRAWやスマックダウンには出場せず、ハウスショーにのみ参戦するという、いわばレスナーとは逆のタイプの契約を現在はしている。RAWに登場しないので、契約していないと勘違いしているユニバースもいそうだが、そういう事なのだ。特に今回は第二の故郷と言える日本大会だけにジェリコもハッスルし、観客もY2Jコール。ネヴィルもベビーフェイスなのだが、やはり観客は思い入れのあるジェリコに声援が集まり、ジェリコがヒール的な動きをしても応援されるという現象に。勿論、ネヴィルも激しい空中殺法で会場を沸かせるも、最後は必殺のウォール・オブ・ジェリコで勝利。16分強というRAWでは不可能な長い試合時間で観客にレスリングを見せつけ、ジェリコは生き生きとしていた。本業?はロックミュージシャンという事で、ある意味、上がりと言えるジェリコは、肩の力が抜けて、リラックスしてレスリングを楽しんでいるようだ。

 やはりというか割を食ってしまったのはディーバ戦だ。ジェリコが終わり、レスナーやシナが控えているので、どうしても注目度が薄くなる。それでも、ヒールであるニッキー・ベラにも声援が飛び、日本に来てくれてありがとうという感じで、観客が楽しんだようだ。

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レスナーが通った後には何も残らない。

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最後を締めたのはやっぱりジョン・シナだった。

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王座が移動した!

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日本でのジェリコ人気はすごい!

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ペイジとタミーナが挑む3 way戦はニッキー・ベラが王座防衛した。

■ WWE LIVE Brock Lesnar:The Beast in the East Live from Tokyo
日時:2015年7月4日
会場:東京・両国国技館

<タッグマッチ>
○ジョン・シナ、ドルフ・ジグラー
 23分51秒 アティテュード・アジャストメント→片エビ固め
ケイン、●キング・バレット

<NXT王座戦>
○フィン・ベイラー(挑戦者)
 19秒21秒 クー・デ・グラ(ダイビングフットスタンプ)→片エビ固め
●ケビン・オーエンズ(NXT王者)

<スペシャルマッチ>
○ブロック・レスナー
 2分38秒 F5→片エビ固め
●コフィ・キングストン

<ディーバス王座トリプル・スレッド戦>
○ニッキー・ベラ(王者)
 7分03秒 エルボーバット → 片エビ固め
●タミーナ(挑戦者)
ペイジ(挑戦者)

<シングルマッチ>
○クリス・ジェリコ
 16分20秒 ウォール・オブ・ジェリコ
●ネヴィル

<タッグマッチ>
○ルチャ・ドラゴンズ(シン・カラ、カリスト)
 6分31秒 スワンダイブ式450°スプラッシュ → 片エビ固め
●ニュー・デイ(ビッグE、エグザビアー・ウッズ)

<シングルマッチ>
○セザーロ
 8分21秒 シャープシューター
●ディエゴ w/フェルナンド&エル・トリート

※両国二連戦の全容と詳細は、アメプロ情報と分析を年間で振り返る別冊108アメプロ大全2015 TNA-GFW危機 ROH新日 WWE両国 NJPW大阪城 RAWシカゴとして、『週刊マット界舞台裏』とは別枠で発売されました。

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