カート・アングル、アイ・クイットマッチを制し王座防衛!TNAインパクト・レスリング

(C)TNA

 2015年5月29日に放送された『Impact Wrestling』は、2015年6月から放送日が水曜日に変わるため、金曜日放送最後となった。
 番組のメインは、現TNA世界ヘビー級王者、カート・アングルがまたしても、エリック・ヤングを挑戦者に迎えた王座戦、それも完全決着ルール、アイ・クイットマッチでの決着となった。ヤングはアングルの王座に挑戦して敗れてているものの、その後も、執拗にアングルやTNAのベビーフェイス勢を襲い続け、チーム・アングルとチーム・ヤングのハードコア・ウォーで勝利をもぎ取ってしまった。アングルは、遂にヤングの再挑戦を認め、しかもただの試合ではなく、アイ・クイットマッチで決着をつける事になったのだ。

 アイ・クイットマッチとは、基本的にシングルマッチで行われる試合に採用される形式で、3カウントやタップアウトで決着せず、対戦相手の関節技や大技を食らって肉体的、精神的に限界に達して”I Quit!”(=「まいった」「降参だ」)と叫んだ時点でそのレスラーの負けとなる。また、反則裁定はなく必然的にデスマッチの色合いが強くなるルールだ。3カウントや通常のギブアップ(タップアウト)で試合が決まるものと違い、対戦相手にはっきりと降参の意思を示さなければならず、またその声はマイクを使って会場全体に聞こえるため、敗北したレスラーは非常に屈辱的な気分を味わうことになり、アングルはヤングに自ら降参させ、二度と卑劣な真似をさせない決意で試合に挑んだのだった。

 試合は、ヤングが、アングルの弱点である首や足を攻撃、頭を足蹴にして、参ったと言えと迫る。それに対してアングルは「キス・マイ・アス(俺のケツにキスしろ)」と挑発し、降参はしない。怒ったヤングは、ついにバイルドライバーで仕留めにかかるが、それを切り返したアングルが、必殺のアンクルロック!がっちり極まり、ヤングは遂に「アイ・クイット(参った)」と叫ぶ。アングルが完全勝利で王座防衛を果たしたようだ。

■ Impact Wrestling 
日時:2015年5月29日(放送日)
場所:アメリカ・フロリダ州オーランド

<TNA世界ヘビー級王座タイトル・アイ・クイットマッチ>
○カート・アングル(王者)
 アイ・クイット(降参)
●エリック・ヤング(挑戦者)

<シングルマッチ>
○イーサン・カーターⅢ
 ピンフォール
●ミスター・アンダーソン

<5番勝負>
○ザ・ウルブス
 ピンフォール
●ダーティーヒールズ

<Xディビジョン王座ガントレット>
○ロックスター・スパッド
 ピンフォール
●ケニー・キング(王者)、マニック、DJZ、マンドリュース、アルゴス、クレイジー・スティーブ、ティグレ・ウノ

<ノックアウツ王座タイトルマッチ>
○タリン・テレル(王者)
 ピンフォール
●ゲイル・キム(挑戦者)

150521TnaImpactWrestling
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