(C)TNA

　2015年3月20日に放送された『Impact Wrestling』では、遂に、あのカート・アングルがTNA世界ヘビー級王座に返り咲いた。現王者であり、MMAでも活躍するボビー・ラシュリーへの挑戦者決定戦を勝ち上がり、遂に王座戦にたどり着いたアングル。一時はセミリタイヤ状態で、ディレクターという番組を仕切るGMの役割を演じていたが、2015年に入って現役復帰、最後のチャレンジとして最強王者ラシュリーに挑戦したのだった。

　ラシュリーは、MVPらと組んでヒール軍団で活躍していたが、MVPと仲間割れを起こし、現在はベビーフェイスに転向。しかし、まだTNA正規軍のリーダー格であるアングルとは、そのような経緯もあり、共闘はするもぎくしゃくした関係だった。そうした関係も、１対１でぶつかりあって清算しようという事もあったのだ。

　そして、元WWE王者、元IWGP王者、元WCW王者（WWEがWCWを買収後、WCW王座を世界ヘビー級王座に変更したが、それをWCW王座をしていると思われる）という紹介を実況から受けたアングルは、猛ハッスル。ラシュリーのパワー殺法、必殺のスピアーを食らってもなんとかカウント２で返し、ラシュリー、掟破りの逆アンクルロックを凌ぎにしのんだアングルが、最後はラシュリーの足を極めタップを奪う。乱入や反則攻撃なしの正々堂々とした試合で敗れたラシュリーは、アングルを讃え、アングルがベルトを抱え感無量。まさに大団円となったようだ。

電子書籍版はマット界舞台裏4月2日号レッスルマニア藤波メデューサReina後楽園リアルジャパンYokkaoに収録されました。

■　Impact Wrestling　
日時：2015年3月20日（放送日）
場所：イギリス・ウェンブリー

＜TNA世界ヘビー級王座タイトルマッチ＞
○カート・アングル（挑戦者）
　サブミッション
●ボビー・ラシュリー（王者）

＜ノーDQマッチ＞
○ジェームス・ストーム
　ピンフォール
●マット・ハーディ

＜ノックアウツ王座3WAYマッチ＞
○テイリン・テレール（王者）
　ピンフォール
●ゲイル・キム（挑戦者）、オーサム・コング（挑戦者）

＜Xディビジョン王座タイトルマッチ＞※ブリーフケース使用
○ロックスター・スパッド（挑戦者）
　ピンフォール
●ロウ・キー（王者）

＜シングルマッチ＞
○オースチン・エリーズ
　反則
●サモア・ジョー

＜TNA世界タッグ王座3WAYアルティメットXマッチ＞
○ザ・ウルブス（王者）
　ベルト奪取
●ザ・レボリューション（挑戦者）、ザ・ブローマンズ（挑戦者）

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